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刑事裁判の流れ
1 起訴と刑事裁判
刑事手続では,通常,逮捕・勾留の段階で弁護人が付くことが多いです。
そして,弁護人としては,検察官の「不起訴処分」(嫌疑なし,嫌疑不十分,起訴猶予等)を目指して活動していくことになります。
検察官が,「不起訴処分」ではなく,「起訴処分」を選択した場合は,刑事裁判の手続に移行していきます。
なお,刑事裁判の手続に移行した場合は,勾留が継続することになり,身柄が解放されない状態になります。
起訴後の身柄解放活動としては,保釈手続(=保釈保証金などの納付を条件として,起訴後に拘束されている被告人を,釈放すること)があります。
2 刑事裁判の流れ
刑事裁判は,①人定質問,②起訴状の認否,③冒頭陳述,④証拠調べ,⑤論告・弁論,⑥被告人の意見陳述,⑦判決の言い渡しの流れですすんでいきます。
- ⑴ 人定質問では,氏名,生年月日,住所,本籍,職業が聞かれます。
- ⑵ 起訴状の認否では,検察官より起訴状(被告人は,~日,~において,金品を窃取したものである等。)を読み上げられます。その後,裁判官より,黙秘権の告知が行われ,被告人は,起訴状の内容に誤りがあるかないかを問われます。被告人の認否に続いて,弁護人も意見を述べることになります。
- ⑶ 冒頭陳述では,今回の事件に関する検察官のストーリーが述べられます。
- ⑷ 証拠調べでは,検察官側は冒頭陳述で述べた事実を立証する証拠(被告人の供述調書,被害者の供述調書等。)を提出し,その要約を読み上げます。
- 弁護人側も,起訴状の内容を認めている事件であれば,反省文や被告人家族の尋問等によって,被告人の反省等を立証していくことになります。
- ⑸ 論告・弁論では,検察官と弁護人が,どのような判決をだすべきかについて意見を述べることになります。弁護人としては,起訴状の内容を認めている事件であれば,被告人は真摯に反省をしており,執行猶予を付すべきである等と述べることになります。
- ⑹ 被告人の意見陳述では,裁判官が審理の最後に,被告人に対して「最後に何か言いたいことはありますか。」等と質問することになります。起訴状の内容を認めている事件であれば,被害者への謝罪等を述べることが多いです。
3 さいごに
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