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「暴行・傷害」に関するお役立ち情報

傷害罪と暴行罪の違い

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2024年8月1日

1 傷害罪と暴行罪との違いはケガの有無

傷害罪と暴行罪は、いずれも刑法に規定されています。

【傷害罪】刑法204条

人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

【暴行罪】刑法208条

暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

両者の大きな違いは、加害者の行為によって、被害者がケガをしたかどうかという点です。

例えば、被害者を殴ってケガをさせたという場合には傷害罪が成立し、被害者を殴ったがケガをしなかった場合には傷害罪でなく暴行罪が成立します。

ケガの有無は医師が作成する診断書等の証拠により立証されます。

2 傷害罪のケガにはどのようなものが含まれるのか

上記のように殴ってケガをさせたという場合が傷害罪の典型例ですが、その他にも、例えば、故意に病気を人に感染させたケース、睡眠薬等で意識障害等を引き起こさせたケース等で傷害罪の成立を認めた裁判例等があります。

このように、傷害罪は、単純なケガを負わせた場合のみならず、人の身体の生理的機能を毀損する場合にも成立する犯罪ということです。

3 暴行罪の暴行とは

暴行罪は、人の身体に対して不法な有形力を行使した場合に成立するとされています。

人を殴る、蹴るなどすることは、典型的な不法な有形力の行使ですが、その他にも、人に向かって石を投げる行為(当たらなくても暴行罪が成立します。当たってケガをした場合には傷害罪が成立します。)や食塩を振りまく行為なども不法な有形力の行使として暴行罪が成立するとした裁判例もあります。

4 傷害罪、暴行罪の相談は弁護士へ

傷害罪、暴行罪は、被害者がいる犯罪ですので、適切な示談交渉や検察等への意見提出によって、不起訴を目指すことや起訴されたとしても執行猶予を目指すことができます。

また、傷害罪、暴行罪で逮捕されている場合には、弁護士に依頼をして早期解放を目指すこともできます。

万が一、傷害罪、暴行罪に当たる行為をしてしまった場合には、弁護士法人心 名古屋法律事務所までご相談ください。

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