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「詐欺」に関するお役立ち情報

オレオレ詐欺の受け子で逮捕されたときの刑罰

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年7月7日

1 受け子とは

オレオレ詐欺等の主に高齢者を対象とする特殊詐欺で、高齢者の自宅にて現金やキャッシュカードを騙し取る場合、受け子と呼ばれる役割の者が存在します。

受け子は、指示役の指示に従い、指示役に伝えられた住所を訪れ、被害者から現金やキャッシュカードを受け取ります。

オレオレ詐欺等の特殊詐欺は、電話をかけて被害者を騙すかけ子、受け子に指示をする指示役、受け子から現金等を回収する回収役等、各自役割分担をすることによって、犯罪を完成させる組織的な犯罪です。

2 受け子で逮捕されると起訴されるか

受け子は、架け子によって騙された被害者から現金やキャッシュカードを受け取るものであり、特殊詐欺の犯罪を完遂するために重要な役割を果たしています。

また、主に高齢者を対象とする特殊詐欺に加担することが、社会的にも強い非難の対象となることは言うまでもありません。

ですので、オレオレ詐欺等の特殊詐欺の受け子をしてしまい逮捕された場合、特別な事情が無い限り、起訴猶予となることは無く、起訴されることが多い印象です。

3 受け子に対する刑罰

以下では、受け子に前科がなく、初犯であることを前提としてお話します。

受け子をするつもりで、被害者の自宅を訪れたが、被害者がかけ子の電話を不審に思って警察に通報しており、待ち構えていた警察官に逮捕された場合、被害者から現金やキャッシュカードを奪っていないので、未遂となります。

未遂で終わった場合、未遂で終わった1件のみの処罰であれば、実刑ではなく執行猶予付きの判決となる可能性が高いです。

しかし、受け子の場合、何度も犯行を繰り返している場合も多く、未遂や現行犯で逮捕され、受け子の使用している携帯電話の解析や受け子本人の供述から現金やキャッシュカードを奪うことを成功した余罪が発覚することも珍しくありません。

一般的に、財産的被害が100万円を超えれば、初犯であっても、実刑となりえます。

オレオレ詐欺を始めとした特殊詐欺は、起訴件数及び被害金額が高額になりやすいことから、実際に高額の被害を与えた事件に関与した場合、初犯であろうと実刑を覚悟しなければなりません。

4 執行猶予付きの判決となるには

オレオレ詐欺等の特殊詐欺の既遂事件の受け子をやってしまった場合、実刑を回避するには、被害弁償ができるかどうかにかかっています。

過去、オレオレ詐欺などの高齢者を対象とする特殊詐欺で被害金額が100万円から300万円程度の場合、被害弁償ができていれば全件執行猶予、被害弁償ができなければ全件実刑と、被害弁償の有無で明確に結論分かれています。

600万円を超える被害金額でも全額被害弁償することによって執行猶予となったケースもあります。

オレオレ詐欺等の特殊詐欺の受け子をやってしまった被告人は、お金に困って闇バイトに手を出してしまったという方がとても多く、そのような方自身では100万円を超える被害金額を被害弁償することは到底できません。

受け子の中で、被害弁償ができるのは、受け子が20代の若年の方で、両親、祖父母の援助を受けることができたという方がほとんどです。

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