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「その他性犯罪」に関するお役立ち情報
不同意性交等罪についてー非親告罪でも示談は可能
1 不同意性交等罪(旧:強姦罪、強制性交等罪)とは
従来、暴行や脅迫を用いて女性の意思に反して性交する行為は、強姦罪として処罰されていたところ、平成29年の法改正により強制性交等罪となり厳罰化されました。
このたび、令和5年の改正により、強制性交等罪は、不同意性交等罪に変更されました。
不同意性交等罪は、同意のない状況での性交等の行為を処罰するもので、従来の強制性交等罪と準強制性交等罪を統合するものであり、かつ、従来の強制性交等罪と準強制性交等罪よりも処罰範囲が広いと考えられます。
2 不同意性交等罪には3つの類型があります。
(1)まず、自由な意思決定が困難な状況での性交等を処罰するものです。
具体的には、次の8つの行為等により、被害者が性交等に行為に同意しない意思を形成、表明等することが困難な状況での性交等を処罰するものです。
- ① 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと
- ① 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと
- ③ アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること
- ④ 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はそれらの影響があること
- ⑤ 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと
- ⑥ 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕させること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること
- ⑦ 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること
- ⑧ 経済的又は社会的関係の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又は憂慮していること
(2)次に、被害者が勘違いしている状況での性交等です。
具体的には、行為が性交等でないとの誤信をさせ、もしくは行為をする者について人違いをさせ、またはそれらの誤信もしくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした場合も不同意性交等罪として処罰されます。
(3)さらに、16歳未満の者に対して性交等をすれば、被害者の同意の有無を問うことなく、不同意性交罪として処罰されます。
ただし、被害者が13歳から15歳であった場合、被害者より5歳以上年上の者が性交等をすると不同意性交等罪となりますが、年齢差が4歳までであれば、不同意性交等罪とはなりません。
3 不同意性交等罪とで逮捕された際の流れ
逮捕された後、検察庁に送致され、検察官が勾留請求するか否かを判断し、勾留請求を受けて裁判官が勾留決定をするか否かを判断するという流れは、他の事件と同様です。
そして、不同意性交等罪は、実刑も想定される重大な罪であるため、勾留の要件である「逃亡のおそれ」が容易に肯定されやすく、勾留されないで済むということは、稀でしょう。
4 不同意性交等罪は非親告罪だが示談すれば減軽の効果が見込める
平成29年改正前の強姦罪であれば、起訴される前に被害者と示談をするともに、告訴を取下げてもらえば、強姦罪は親告罪であったため、起訴される可能性を無くすことができました。
しかし、現在の不同意性交等罪は、親告罪ではないため、示談等しても、起訴される可能性は残ります。
むろん、親告罪で無くなったとはいっても、他の被害者が存在する犯罪と同様、不同意性交等罪においても、不起訴を目指すために、仮に起訴された場合でも減軽を求めるために、被害者と示談することは重要です。
5 不同意性交等罪の交渉は弁護士法人心にお任せください
不同意性交等罪は、非常に重い罪です。
示談できたとしても、起訴されるかもしれない、実刑になるかもしれないという覚悟は必要です。
それでも、被害者との示談に加えて、計画性の有無、暴行・脅迫の程度、性交等の具体的内容などについて事案に応じた、依頼者に有利な事情を主張し、不起訴や執行猶予判決の獲得を目指す弁護をおこないます。
ぜひ、弁護士法人心にご相談ください。
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