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「盗撮」に関するお役立ち情報

盗撮で逮捕された場合に釈放されるための条件

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年7月3日

1 逮捕後に勾留されないこと

盗撮を理由に逮捕されることは、よくあります。

典型的なのは、駅構内やショッピングモール内のエスカレーターにおいて盗撮しているところ、被害者等に見つかり、現行犯逮捕されるというような場合です。

逮捕されると、被疑者は、48時間以内に検察庁に送られます。

検察庁においては、検察官が被疑者を勾留請求するか否かを決定します。

逮捕後の比較的長期の身柄拘束処分を勾留といい、刑事訴訟法上、勾留は10日間が原則です。

検察官が勾留請求しなければ、釈放されます。

検察官が勾留請求した場合、裁判官が、検察官の勾留請求を認め、勾留の決定をするか、検察官の勾留請求を認めず、被疑者を釈放するかを判断します。

裁判官が検察官の勾留請求を却下すれば、被疑者は釈放されます。

弁護士にご依頼いただければ、検察官や裁判所に対して、被疑者を勾留すべきではない旨の意見書を作成し、また、検察官や裁判官と面談し、被疑者は勾留されるべきではない旨、説得します。

盗撮事件では、弁護士が適切な主張をすることによって、被疑者が勾留されることを防ぐことを実現できる場合も多々あります。

2 逮捕後に勾留された場合

勾留された場合でも、諦めることはありません。

まず、勾留決定をした裁判官の判断に誤りがあるとして、準抗告という不服申立の手続きをすることが考えられます。

また、勾留決定後の事情の変更を理由として、勾留取消を申立てるという手段もあります。

準抗告や勾留取消の申立てが認められれば、被疑者は釈放されます。

準抗告や勾留取消の申立をするべきタイミング、2つの手続の使い分けなどは、事案によって異なる場合もありますので、弁護士にご相談ください。

準抗告、勾留取消は、裁判所に対して被疑者の釈放を求める手続ですが、検察官も被疑者を釈放する権限があります。

ですので、勾留決定後も検察官に対して被疑者を釈放するよう交渉して、釈放を実現するという手段も考えられます。

3 勾留されたまま公判請求されてしまった場合

勾留されたまま公判請求されてしまうと、勾留が続いてしまいます。

その場合、被告人(起訴されると被疑者から被告人に名称が変わります)を釈放するには、保釈請求をすることが一般的です。

ただ、保釈請求には150万円程度、もしくはそれ以上の金額の保釈保証金を裁判所に納める必要があります。

そのため、保釈保証金を準備することが困難な場合、先ほども挙げた勾留取消の申立により、被告人の釈放を実現するという手段もありえます。

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