『刑事事件』の相談なら【弁護士法人心 名古屋法律事務所】

刑事事件サポート

大変申し訳ございませんが、担当弁護士の予定が一杯のため、現在、刑事についてのご相談はお受けすることができません。

「その他性犯罪」に関するQ&A

未成年だと知らなかった場合でも淫行になるのでしょうか?

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年11月24日

1 18歳未満との性交等は処罰の対象となりうる

例えば、SNSで知り合った17歳の女性を自宅に連れ込み、性交した場合、各都道府県において制定されている青少年(18歳未満の者)を保護する条例によって処罰される可能性があります。

例えば、愛知県の条例では、青少年に対して、淫行またはわいせつ行為をすると、2年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

2 年齢を知らなかった場合

17歳の児童と性交した場合に、常に犯罪が成立するかといったら、必ずしもそうではありません。

犯罪が成立するには、犯罪にあたる事実の認識が必要です。

17歳の児童との性交が処罰されるには、性交の相手が18歳未満であることを知っていなければなりません。

性交の相手が17歳の児童であることを知らず、18歳以上であると信じていた場合、その被疑者は、18歳未満の児童と性交することの認識に欠け、罪に問うことはできません。

3 知らなかったと信じる理由

18歳未満であることを知らなかったという被疑者の主張は、青少年との淫行事案において、しばしば耳にするところです。

捜査機関である、警察や検察官は、年齢を知らなかったと主張する被疑者に対して、本当に知らなかったのか、被疑者を追及してくるところでしょう。

本当は17歳なのに、18歳以上だと信じたと被疑者がする理由で、一番典型的なものが、「女性に確認したら、女性は20歳だと言った。だから、18歳以上だと信じた」というものです。

18歳未満の児童と性交することは、何かしらの犯罪になるというのは、広く知られていることであり、SNSで若い女性と知り合いたいと希望する男性も、「18歳未満かどうかは確認している」という方が割と多いと思われます。

では、20歳だと信じたと主張する被疑者に対する処分は、どのようなものになるでしょうか。

事件は、1件1件それぞれ事情が異なるため、どのような処分となるかはケースバイケースです。

これまでの過去の経験からの話をすると、被疑者本人が女性に年齢を聞いて、それを信じたとの主張を明確に覆すような証拠が出てこない限り、18歳以上だと信じたという被疑者の言い分を否定することは困難であり、起訴することは難しいことが多いと思われます。

また、年齢を偽っている女性側も、18歳未満だと思われないように、大人びた格好、ふるまい、言動をしたりすることが多く、被疑者にとっては、ますます18歳以上であるということを信じる事情となります。

例えば、成人向けのブランドもののファッションをしていたり、タバコを吸っていたりすると、18歳以上であるとの誤信を強める事情になりえます。

また、過去のケースでは、「●●大学●●学部に通っている」等と具体的な大学名、学部等を述べて、被疑者に、女性は大学生である=18歳未満ではないと誤信させた例もあります。

弁護士紹介へ

スタッフ紹介へ