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公務員が犯罪をした場合、免職になりますか?

  • 文責:弁護士 上田佳孝
  • 最終更新日:2023年11月15日

1 公務員と犯罪

公務員は、国や地方公共団体に所属しています。

公務員は、日本国憲法において「全体の奉仕者」とされており、公共の利益のために働いている存在です。

そのような公務員が犯罪を犯してしまうと、マスコミや世間の風当たりが強く、一般の会社員であれば、報道される可能性が低い犯罪でも、公務員が同じことをすれば、マスコミによって報道されてしまうということは、現実の事象としてよくあります。

では、公務員が犯罪をした場合、免職にまでなってしまうのでしょうか。

2 逮捕された場合、起訴された場合

公務員が逮捕された場合、逮捕されたことで免職になるわけではありません。

逮捕されたというのは、犯罪の容疑がかけられていることは意味しますが、本当に犯罪をしたかどうかまでは、不明確な状態であり、逮捕はされたけど、実際は、犯罪はしていなかったというケースは、しばしばおこりえます。

次に、起訴された場合も、起訴されたことで免職になるわけではありあません。

起訴されたとしても、依然として、犯罪をしたと確定しているわけではないからです。

ただし、起訴された場合(略式起訴は除く)、起訴休職を命じられる可能性があります。

起訴休職による休職期間は、起訴から判決確定までです。

起訴休職中も、給与は支払われますが、全額ではなく、通常の6割程度に減額されます。

3 有罪となった場合

国家公務員法においても、地方公務員法においても「禁固以上の刑に処せられた」ことが公務員の欠格事由として定められています。

ですので、刑事裁判の結果、罰金刑に留まらず、禁固刑や懲役刑になると、当然に免職となってしまいます。

刑事裁判にかけられてしまった場合、公務員でなければ、執行猶予付きの判決となるか、実刑となるかが最大の関心事となることが多く、実刑を回避できれば、一安心ということも多い印象です。

しかし、公務員であれば、執行猶予付きの判決であろうと、禁固刑や懲役刑となると失職してしまうので、起訴されないこと、仮に起訴されるとしても、罰金刑に留まることが非常に重要となります。

なお、地方公務員の場合は、自治体が定める条例によって当然失職の例外が規定されており、例えば、過失による犯罪であれば、失職しないこともあります。

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